【シラバス基本情報】

科目名 食品・微生物学実験
担当教員 江藤 義春
配当年次 3年
履修方法 選択  
開講時期 前期
授業形態 実験
単位数 1
備考 A・Bクラス別開講

【授業目標】

 微生物の一般的な取り扱い方法を習得するとともに、顕微鏡を用いて代表的な微生物を観察し、それぞれの形態や特徴について理解する。また、「微生物学」ですでに学んだものの中から、ヨーグルトや糸引納豆の製造及びアルコール発酵実験などを行い、実際に自らの目で確認しながら考察し、微生物の不思議な力についてのより豊かな創造性を養うことを目的とする。

【到達目標】

 

【授業計画】

 1.微生物学実験に関する諸注意と基礎実験を行い、今後の実験に役立てる。 
   基礎実験;              
    ・試験管、シャーレ、フラスコ等の綿栓と乾熱滅菌の技術を身に付ける。
      ・酵母用斜面培地の調製と加圧蒸気滅菌の技術を身に付ける。 
    ・固定染色用の酵母の移植と斜面培養の技術を身に付ける。

 2.酵母の固定染色と顕微鏡観察;固定染色の方法と技術を身に付けるとともに、顕微鏡を用いて実際に観察   することによって、酵母が単細胞であることを確認する。

 3.酵母の生体染色と耐熱性試験;生体染色によって生菌と死菌とが区別できることを理解するとともに、酵   母の耐熱性試験を行って考察する力を身に付ける。               

 4. ペニシリンとストレプトマイシンによる抗菌性試験;微生物によって生産された抗生物質(ペニシリンと   ストレプトマイシン)がグラム陽性菌の代表であるStaphylococcus aureus や、グラム陰性菌の代表であ   るEscherichia coli に対してどのような影響を示すかを観察するとともに、それぞれの抗菌力を比較して   考察する力を身に付ける。

  5. 乳酸菌によるヨーグルトの製造;乳酸菌の利用の1つとして、市販の乳酸菌飲料を用いて実際にヨーグル   トを製造することによって乳酸発酵の機構を理解するとともに、説明できるようにする。 

  6.納豆菌による糸引納豆の製造;市販の納豆菌を用いて糸引納豆を製造するとともに、その食品的価値につ   いて再認識する。

  7. アルコール発酵実験;酵母によるアルコール発酵実験の1つとして、ぶどう酒を試作する(発酵液中のアル
   コールの定量を含む)ことによってアルコール発酵の機構を理解するとともに、説明できるようにする。

【履修上の注意(含予習・復習)等】

 ・微生物学を履修していること。
 ・実験はグループ活動であるが、各々が自主的に行動するようにすること。 
 ・実験用の白衣を着用すると同時に、実験中は静かに行動すること。 
 ・火気や危険物に十分注意すること。
 

【成績評価の方法と評価割合(%)】

 最後に提出する実験ノートの目的、方法、結果、考察等の内容によって評価する(100点満点)。なお、必要に応じて小テストを行うことがある(その場合は、事前に連絡する。

【テキスト・参考文献】(テキスト◎、参考文献(推薦)○)

 ◎特になし。適宜プリントを配付する。

 ○友枝幹夫他著『微生物の性状と機能』(弘学出版)。適宜プリントを配付する。