【シラバス基本情報】

【授業目標】

　授業では、特に幼児期の造形表現に焦点をあて、子どもと造形�T〈造形能力の発達〉で習得した基礎知識・技能を活用できるようになることをめざす。具体的には次の3点を目標とする。�@表現の実践・事例の追体験(素材体験)にとどまらず、造形素材の特質や扱い方についての基礎的理解をふまえ、自分でｱﾚﾝｼﾞした教材を考えることができる。�A個人的な製作にとどまらず、ﾁｰﾑによる共同製作を通し、幼児の道徳性や協調性等の発達が個人の造形�B�@及び�Aの実践力を高めながら、具体的な指導法のあり方を学び、活動計画を立案し、基能力を養う。

【到達目標】

　�@造形素材の特質や扱い方についての基礎的理解をふまえ、幼児の年齢にみあった教材を考え、その構想内容を適切に言語化及び作品化できる。�A幼児の道徳性や協調性等の発達と造形表現の関連を理解しながら、課せられた役割をはたしながら積極的に共同製作が出来る。�B教材だけでなく、具体的な指導法のあり方や望ましい環境構成のあり方を理解し、それらを総合的にとらえた活動計画を立案し、実践することができる。

【授業計画】

　前半では、主に事例研究とグループ別演習を通して、幼児期の造形表現にかかわる基礎基本について学ぶ。後半では、前半で学んだ知識・技能を応用しながら、共同製作の手法や幼児の美的判断力、鑑賞活動が幼児の表現に与える影響等について学ぶ。

週	内容
1	オリエンテーション・「幼児の視座に立った造形教育とは」
2	講義及び演習（「幼児造形表現の理解」）
3	講義及び演習（「幼児造形教育の方法」）
4	講義及び演習（「『造形遊び』のねらい・内容・教師の役割」）
5	講義及び素材体験�@（事例研究とグループ別演習）
6	講義及び素材体験�A（事例研究とグループ別演習）
7	講義及び素材体験�B（事例研究とグループ別演習）
8	講義及び素材体験�C（事例研究とグループ別演習）
9	夏休みの課題発表会
10	素材体験の応用�@「共同製作（教材研究・構想）」
11	素材体験の応用�A「共同製作（教材研究・準備）」
12	素材体験の応用�B「共同製作（製作・検討会）」
13	講義及び演習（「幼児を対象とする美術鑑賞」）
14	講義及び演習（「造形作品の見方と評価」）
15	まとめ

【履修上の注意（含予習・復習）等】

　・毎授業の最後に次の予定と準備について指示があるので、確実に準備をしておくこと。・時間を厳守できる。・課題や活動に熱心かつ確実に取り組み、最後までやり通せる。・事前に用具や材料等の準備物を指示されている場合は、確実に用意すること。・活動に関わる費用を個人でまかなえる。・活動内容等により、グループや座席の指定をする場合がある。

【成績評価の方法と評価割合（％）】

　�@ルーブリックによる行動観察（２０％）
　�A授業時の課題内容（４０％）
　�B課題レポートの内容（２０％）
　�Cポートフォリオの内容（２０％）

【テキスト・参考文献】（テキスト◎、参考文献（推薦）○）

　◎花篤實・岡田？吾編著『新造形表現 理論・実践編』（三晃書房）
　その他は必要に応じて提示する。