【シラバス基本情報】

科目名 スポーツ原論
担当教員 河野 清司
配当年次 1年
履修方法 必修  
開講時期 前期
授業形態 講義
単位数 2
備考  

【授業目標】

 体育・スポーツは、われわれにとって必要不可欠な教育・文化である。ここでは、人間学的な視点から人間形成における教育及び身体体育(体育)の重要性を理解することのできる能力を育成していく。次に、スポーツに関しては、競技者が生み出してきた運動フォーム(技)の分析を通して、スポーツ文化の創造性を理解することのできる能力を育成していく。さらに、体育・スポーツ諸科学の成果を自分の視点で学んでいくという体育原理的な方法をもとに、自身の問題を解決していくことのできる基礎的な分析力を身につけることをねらいとする。

【到達目標】

@ 体育の重要性を「教育」及び「身体教育」という視点から理解することができる。 A スポーツの重要性を「文化」という視点から理解することができる。 B 体育・スポーツの重要性を原理的な視点から理解することができる。

【授業計画】

 本講義では、以下の項目を設定することにより、体育・スポーツの重要性を人間学及び文化論的な視点から学んでいく。前半部分では、健康問題の分析を通して、「スポーツ」と「運動」の違いを明らかにしていく。後半部分では、身体教育としての体育、文化としてのスポーツに関する講義を展開していくことにする。

 

内容
1
スポーツ科学におけるスポーツ原論の位置づけ
2
大学におけるスポーツ活動と課題(至学館大学硬式野球部を事例として)
3
スポーツ原論の内容及び課題
4
健康問題から考えるスポーツ(1)
5
健康問題から考えるスポーツ(2)
6
スポーツと健康の結びつきに関する考察及びグループ発表
7
「スポーツ」と「運動」の差異について−システムとしてのスポーツ
8
「スポーツ」と「運動」の混同による問題−「すり替え問題」とその解決
9
硬いスポーツと柔らかいスポーツ−競技スポーツとアダプテッドスポーツ
10
体育とは何か(1)教育の重要性及び身体教育としての体育
11
体育とは何か(2)身体の可塑性及び身体面からの人間化
12
スポーツとは何か(1)スポーツの概念と歴史
13
スポーツとは何か(2)文化としてのスポーツ
14
スポーツとは何か(3)スポーツにおける運動フォームの特徴及び創造性
15
全体のまとめ

【履修上の注意(含予習・復習)等】

 1.授業時間の数分前に資料を配付する。資料はテストのために保管すること。
 2.講義内容と自身のスポーツ経験をリンクさせることに努めること。
 

【成績評価の方法と評価割合(%)】

 筆記試験(90%)@A
 課題レポート(10%)B

 

【テキスト・参考文献】(テキスト◎、参考文献(推薦)○)

 ○佐藤臣彦(1993)『身体教育を哲学する』北樹出版
 ○樋口聡 (1987)『スポーツの美学』不昧堂出版