【シラバス基本情報】

【授業目標】

　この実験では｢食品衛生学｣の授業で学んだ知識を背景に、将来、管理栄養士、食品衛生監視員や食品衛生管理者等の職に就いた場合の「安全性試験」や「品質管理試験」を自らできるように、具体的な検査技術や分析技術を身につけることを目的とする。また、食品から食中毒菌や原虫の分離やそれらの顕微鏡観察のほか、食品添加物の化学分析を通して、座学で得た知識を食品衛生管理の現場で実践応用できるようにする。

【到達目標】

　�@　食品衛生の基礎となる微生物（食中毒菌を含む）の取り扱いに関する基本操作、安全性などについて理解　　し、説明できる。
　�A　正しい手洗い方法､食品中の一般細菌や大腸菌群数の測定方法などを身につけ､実際の検査に応用できる｡
　�B　食品中の過酸化脂質、タール色素の確認と同定、ハムやソーセージに含まれる亜硝酸根の分析方法を身に　　つけ、実践面に応用できる。

【授業計画】

　食品衛生学実験の基礎となる正しい手洗い方法や微生物の取り扱いをマスターしたのち、環境中の空中落下細菌の検査、各種食品中の一般細菌、大腸菌群の確認と菌数測定などの微生物学実験を行う。また、食品中の過酸化脂質の定量、食用色素の確認と同定、ハムやソーセージに含まれる亜硝酸根の化学的分析実験なども行う。

週	内容
1	細菌培養の基本操作、正しい手洗い法のマスター
2	ふき取り試験・空中落下細菌の測定
3	食品中に含まれる一般菌数や大腸菌群数の測定（最確数法・混釈培養法）
4	生鮮魚介類から腸炎ビブリオの分離と同定
5	手指や鼻腔から黄色ブドウ球菌の分離と同定
6	食品中の食用色素の分離と同定（天然色素・化学合成色素）
7	ハム、ソーセージに含まれる添加物・発色剤の定性・定量試験
8	油脂の酸価・過酸化物価　（実技試験）（期末テスト）
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【履修上の注意（含予習・復習）等】

　実験中は専用の白衣を必ず着用し､注意事項を守って行動すること｡微生物を取り扱うため､実験室内での飲食は厳禁｡結果観察時には､色鉛筆やｶﾗｰﾏｰｶｰを持参してｽｹｯﾁすること｡また､授業時に｢質問項目｣｢関連調査項目｣等の課題を課すので､きちんと調べておくこと｡実験ﾚﾎﾟｰﾄは､A4ﾉｰﾄに実験目的､実験方法､結果､考察及び感想の順にまとめ､指定の期限までに提出すること｡また最後に実技総合試験を行うので､各回の内容やｽｷﾙをしっかり理解しておくこと｡

【成績評価の方法と評価割合（％）】

　評価は、実験レポート（40%）�@�A�B　実技試験（30%）�@�A�B及び期末テスト（30%）�@�A�Bにより行う。

【テキスト・参考文献】（テキスト◎、参考文献（推薦）○）

　○小塚　諭　編著『イラスト食品の安全性』（東京教学社）。必要に応じて実験用プリントを配付する。