【シラバス基本情報】

【授業目標】

　こどもの造形の理解を土台に、造形指導の理論と方法、技術を学び、指導実践に生かすことのできる基礎的な表現方法を身に付ける。講義では特に、造形能力の基礎形成期（0〜1歳半）から写実前期（8〜11、12歳）のこどもの造形の心理的側面及び美的・造形的側面からのアプローチの方法を学ぶ｡また、領域「表現」及び図画工作科の目標と内容について知識を深める。併せて、様々な材料や表現方法に触れ、指導の基盤となる造形の基礎能力を身に付けるとともに、創造する喜びを味わい、造形（美術）を愛好する心情を養う。

【到達目標】

　�@　こどもの造形指導の基礎的な理論及び方法について理解できる。
　�A　こどもの造形について、心理的側面及び美的・造形的側面からアプローチする視点を身に付ける。
　�B　領域「表現」・図画工作科の目標と内容及びその指導方法について理解できる。
　�C　様々な造形表現の表現方法について体験的に理解し、指導実践に生かすことのできる造形の基礎的能力を　　身に付ける。

【授業計画】

週	内容
1	オリエンテーション 講義「こどもの造形の発達と特徴・特質」
2	講義「こどもと大人の認知、世界観の違い」 活動�@「見立て遊びから刷って楽しい紙版画」
3	講義「こどもの造形活動の意義」、DVD視聴 活動�@「見立て遊びから刷って楽しい紙版画」
4	活動�@「見立て遊びから刷って楽しい紙版画」（版づくり）
5	活動�@「見立て遊びから刷って楽しい紙版画」（刷り）
6	活動�@「見立て遊びから刷って楽しい紙版画」（鑑賞会） 講義「こどもの版画活動について」
7	活動�A「スライムという不思議な粘土遊び」（のり粘土）
8	講義「こどもの表現の捉え方」「こどもの造形表現過程」「発達に合わせた題材設定」
9	講義「色料と色光の3原色」他　 活動�B「3原色による12色相環づくり」
10	活動�C「色のトーンチップづくり」 講義「色の記録、伝達」「トーンの概念」
11	活動�D「こどもに与えたい絵の具の色づくり」
12	講義「こどもの絵の読み方とその心理」
13	活動�E「その子の心まで模倣してみよう」（こどもの絵の模写）
14	活動�E鑑賞会 講義「こどもの造形への美的・造形的側面からのアプローチ」
15	講義「こどもの造形表現指導の課題」、まとめ

【履修上の注意（含予習・復習）等】

　・　毎授業の最後に次の予定と準備について指示があるので、確実に準備をしておくこと｡
　・　時間を厳守し、課題や活動に熱心かつ確実に取り組み、最後までやり通せる。
　・　事前に用具や材料等の準備物を指示されている場合は、確実に用意すること。
　・　活動に関わる費用を個人でまかなえる。
　・　活動内容等により、グループや座席の指定をする場合がある。
　・　対面授業と遠隔授業を組み合わせた授業を行う場合がある。

【成績評価の方法と評価割合（％）】

　�@　ルーブリックによる行動観察（20%）
　�A　授業時の課題の成果（40%）
　�B　課題レポートの内容（20％）
　�C　ポートフォリオの記述内容（20％）

【テキスト・参考文献】（テキスト◎、参考文献（推薦）○）

〇花篤實・岡田敬吾編著『新造形表現 理論・実践編』（三晃書房）　〇文部科学省、「小学校学習指導要領解説　図画工作編」、日本文教出版社、2018　〇文部科学省、「幼稚園教育要領解説」、フレーベル館、2018　　〇内閣府、「幼保連携型認定こども園教育・保育要領解説」、フレーベル館、2018　〇厚生労働省、「保育所　保育指針解説」、フレーベル館、2018