【シラバス基本情報】

科目名 こどもとコミュニティ
担当教員 小栗 優貴
配当年次 2年
履修方法 選択必修
開講時期 後期
授業形態 講義
単位数 2
備考

【授業目標】

 本授業は、こどもを取り巻く多様なコミュニティを考察することで、現状のコミュニティの問題点の理解し、今後のコミュニティのあり方を展望できることをねらいとしている。社会構造の変化や人々の生活様式の変容を取り上げながら、こどもが家庭・学校・地域などあらゆるコミュニティシステムによって支えられていることを具体的に説明できるようになることを目指している。

【到達目標】

 @ こどもを取り巻くコミュニティの現状と課題について具体的に説明ができる。
 A 家庭・学校・地域等の各コミュニティの役割とともに、多様なコミュニティにおける人々の繋がり・支え
  合いの重要性を認識し、これからのコミュニティのあり方を考察することができる。

【授業計画】

 本授業では、多様なコミュニティを取り上げ、各コミュニティでこどもがどのように生きているのかを中心に考えていく。授業ではまず、こどもが一つのコミュニティだけではなく複数のコミュニティから影響を受け、生きていることを学習する(第2週?第3週)。その後、各コミュニティの事例(第5週?第11週)やマイノリティのこどもの事例(第12週?第14週)を取り上げ、コミュニティの現状・課題・展望を考察していく。15週目には最終課題(小論文)を課し、授業の総括とする。

内容
1
オリエンテーション(授業の進め方、最終課題レポートについて)
2
こどもとコミュニティの関係性(1)――こどもが所属するコミュニティとは――
3
こどもとコミュニティの関係性(2)――トイレに行けないこどもの原因をどこに求めるか――
4
こどもと家庭(1) ――家庭の社会経済的背景はこどもにいかに影響するか――
5
こどもと家庭(2) ――親の教育力の現状とは――
6
こどもと学校(1) ――なぜこどもに学校が必要か――
7
こどもと学校(2) ――なぜ学校で多様な教科を学ぶのか――
8
こどもとSNS(1) ――こどもはどのようにSNSを使うか――
9
こどもとSNS(2) ――こどもがSNSを用いることの可能性と課題は何か――
10
こどもと地域――地域はこどもにどのような影響があるか――
11
こどもと部活/習い事――なぜこどもは部活や習い事にいく傾向があるのか――
12
マイノリティとコミュニティ――性的少数者のこどもの生きづらさとその解決策とは――
13
マイノリティとコミュニティ――障害と生きるこどもの生きづらさとその解決策とは――
14
マイノリティとコミュニティ――外国人児童・生徒の生きづらさとその解決策とは――
15
試験及びまとめ

【履修上の注意(含予習・復習)等】

 授業で取り上げる課題・事例に関心を持ち、積極的に考察し、毎時の学びをポートフォリオ(授業時に配布)として蓄積すること。最終の15週目では、全体の授業を総括したレポート型の試験を課す。なお、対面授業と遠隔授業を組み合わせた授業を行う場合がある。

【成績評価の方法と評価割合(%)】

 毎回の授業における学習活動と課題レポート(60%)及び最終課題レポート(40%)を総合評価する。

【テキスト・参考文献】(テキスト◎、参考文献(推薦)○)

 毎回の授業において、適宜紹介する。
 ◯ ユリ・ブロンフェンブレンナー(著)/磯貝芳郎、福富譲(訳)(1996)『人間発達の生態学』川島書店