第4回 職種別同窓会「教職員の会」を開催しました!
2026.08.29
その他

子どもたちの”生きづらさ”を考える
〜不登校・ひきこもり・未来へのヒント〜
「行かない」は、不幸の始まりじゃない。
講師: 林 興弘 氏
2026年8月29日、至学館大学同窓会では、林 興弘氏を講師にお迎えし、『子どもたちの“生きづらさ”を考える 〜不登校・ひきこもり・未来へのヒント〜「行かない」は、不幸の始まりじゃない。』をテーマにセミナーを開催しました。
当日は、教育現場で子どもたちと関わる方、不登校のお子さんを育てた経験のある方、テーマに関心を持つ卒業生など、30代から70代まで幅広い世代の皆さまにご参加いただきました。

「行かない」その時、子どもの心では何が起きているのか
今回の講演では、林氏ご自身の経験をもとに、不登校だった当時の気持ちや、ご両親・周囲の大人との関わり、その後の人生について率直にお話しいただきました。
・外から見える「学校へ行かない」という行動だけでは分からない、その時々の心の動き。
・支援する側とされる側の間には見えにくい心のズレがあること。
・昨日は昨日、今日は今日」で気持ちは変化すること。
・誰かとの「接点」があること、自分を理解しようとしてくれる人がいることの大切さ。等々
当事者だからこそ語ることのできる言葉の一つひとつに、参加者の皆さんが熱心に耳を傾けていました。

アンケートでは、
・「頑張って!」と言われるのは辛いけれど、「頑張ってるね!」と言われるのは嬉しい、という言葉が印象に残った。
・こんな声かけが良い、という一つの正解があるわけではない。
その時々の子どもの気持ちを見ながら、今できていることを認めていくことの大切さを再確認した。
・「ダメなところがあるから救われた」という言葉に、自分自身も救われた。
・当事者のお話を直接聞くことができ、そんなふうに感じていたのかと知ることができた。
などの声が寄せられました。
中でも、林氏の「今、ちゃんと幸せ」という言葉は、多くの参加者の心に残ったようです。
学校へ行かない時期があったとしても、それがその人の人生の「不幸の始まり」と決まっているわけではありません。今はマイナスに見える出来事も、その先の人生の中で意味が変わっていくことがある。
林氏の現在の姿と体験を通した言葉から、私たち大人が子どもの「今」だけで未来を決めつけず、その人自身の人生を尊重しながら関わることの大切さを考える機会となりました。

“答えを聞く”だけではなく、“ともに考える”時間へ
また、進行は、講演を聞くだけでなく、参加者同士で意見を交わすグループディスカッション形式で進められました。
それは、アドラー心理学を学ばれている林さんが、参加者お一人おひとりの経験や人間力を信頼し、共に豊かな時間をつくっていこうとする目的からのもので、話したくない時には、「パスもOK」という選択肢もあり、皆様が安心してグループにいられたのではないでしょうか。
その安心できる環境の中で、教育現場で子どもたちと向き合っている方、不登校のお子さんを育てた経験を持つ保護者、さまざまな人生経験を重ねてきた卒業生など、立場も年代も異なる方々が、「不登校」というテーマを通して率直に、素直に、語り合う時間となったようです。
・学校の先生と同じテーブルだったので、自分の不登校経験を親として話すことができて嬉しかった。
・様々な立場の方と語り合い、子どもとの向き合い方をいろいろ考えることができた。
・同じグループの方々の意見を聞くことができ、グループでも専門的な視点が学べた。
といった声も寄せられました。
一方で、「もっとグループワークの時間がほしかった」「意見交換の時間が足りなかった」というご意見もあり、それほど対話が深まり、もっと話したい、もっと聞きたいと思える豊かな時間になったことがうかがえました。
「おかえりなさい」から始まる、同窓会ならではの一日
今回、もう一つ多く聞かれたのが、母校に帰ってくることへの喜びでした。
谷岡学長の「おかえりなさい」という言葉が嬉しかったという方。
・大学生活を思い出せる。
・原点に立ち戻れる。
・久しぶりに母校を見たかった。
・各地で頑張っている同窓生と会うことで、新しい発見やパワーをもらえる。
という方もいらっしゃいました。
楽しみのひとつ、心のこもったランチ
当日のランチを作ってくださったのは、栄養科学科・井上ゼミの学生の皆さんです。一品一品、心を込めて調理してくださったことはもちろん、丁寧にメニュー表を作り、お料理についての説明もしてくださいました。そこから伝わってきたのは、「美味しく食べてもらいたい」「喜んでもらいたい」という、学生の皆さんの温かな気持ち。お料理はどれもとても美味しく、思わず「もう一度食べたい」と思うほど、あとを引く味わいでした。
参加者様からも、
「学生さんたちの心のこもったお料理がよかった」
「ランチがとても美味しかった」
「学生さんが考案されたランチに感激した」
という嬉しい声が寄せられています。
学びで心が満たされ、学生の皆さんのお料理でお腹も心も温まるランチに。母校に「おかえりなさい」と迎えてもらったような、そんな温かさを感じるランチの時間となりました。
栄養科学科・井上ゼミの学生の皆さん、本当にありがとうございました。
講師・林 興弘氏より
講演後、林氏からも温かなメッセージをいただきました。
幅広い年代、特に教育に携わる多くの皆さまとの講演・ディスカッションは、林氏にとっても新たな経験だったとのこと。そして、不登校という身近なテーマについて、参加者一人ひとりが「自分ごと」として考え、勇気をもって発言されていたことが印象深く、ご自身にとっても「大きな気づきを得た、かけがえのない時間」になったとのお言葉をいただきました。

子どもたちの未来のために、大人も学び続ける
アンケートの中に、「大人が学び続けることが大切。だから子どもも学び続ける。そういう日本にしたい」という言葉がありました。不登校に、一つの原因や一つの正解があるわけではありません。だからこそ私たちは、子どもの行動だけを見るのではなく、その奥にある気持ちや、その子が見ている世界を「分かろうとする」ことができるのではないでしょうか。
・学校へ行く・行かない」という一つの出来事だけで、その子の幸せや未来を決めないこと。
・一人ひとりの人生を尊重しながら、私たち大人に何ができるのかを考え続けること。
今回のセミナーが、参加された皆さまにとって、そのための一つのきっかけとなっていましたら幸いです。
ご講演いただきました林 興弘氏、ご参加くださった皆さま、開催にご協力くださった大学関係者・学生の皆さまに、心より御礼申し上げます。
また、アンケートでは、受付方法やグループディスカッションの時間、オンライン参加の可能性など、今後の運営につながる貴重なご意見もいただきました。
至学館大学同窓会では、これからも母校を「帰ってこられる場所」として大切にしながら、世代や立場を越えて学び、語り合い、新しい気づきやつながりが生まれる機会をつくってまいります。

ありがとうございました! 同窓会役員一同

